修理管理のDX 無駄な時間を月63時間削減
製品修理管理ソリューション導入事例-ティアックカスタマーソリューションズ株式会社
- 導入ソリューション:製品修理管理ソリューション
お客様の概要
データ
ティアックカスタマーソリューションズ株式会社は、1989年の創業以来、音響機器や情報通信機器の修理業務を行っています。
現在はティアック株式会社のグループ会社として、ご家庭からオフィス、ビジネスの現場で、修理業務、映像/音声データのアーカイブ、外部企業からの業務受託などに最高品質のサービスを提供しています。
- ティアックカスタマーソリューションズ株式会社
https://tcs.teac.co.jp/
- 資本金:1,000万円
- 所在地:〒358-0026 埼玉県入間市小谷田858
- 社員数:29名(2025年1月1日現在)
※製品修理管理ソリューションの利用対象:
ティアックカスタマーソリューションズ株式会社の他、全国の修理代行店も利用しています。
ティアックカスタマーソリューションズ株式会社のご協力頂いた皆さま
(後列左・ティアックシステムソリューションズ株式会社 アプリケーションシステム部 マネジャー
古閑 丈晴)
システムの課題
旧修理管理システムは、Microsoft Accessで作られており、30年弱の間、機能を付け足しながら、運用してきました。
Accessがいつまで使えるのかという不安と、Accessのシステムに改善の費用をかけても、いつかAccessが使えない日が来ることを考えると、ベースをAccessでないものにするために費用をかけることが望ましいとの考えに至ったとのことです。
- 旧修理管理システムの課題は?
・システムが重く、帳票の出力などに時間がかかっていた。
・検索項目が少なく、お客様から電話の問い合わせを受けても必要な情報にたどり着くまで時間がかかっていた。
・売上転送処理(SAP連携)の時間が決められており、それを待たないと次の作業に移れなかった。
・同じ内容の入力を、あちらこちらの項目に入力する必要があった。
- システムのリニューアルにあたり、intra-martを採用した理由は?
・もともとワークフローなどでintra-martを使っており、なじみがあった。
・intra-martは本社とグループ企業で共用できるライセンスのため、コストメリットがあった。
・ティアック株式会社でのSAP連携の実績があり、売上処理のSAP連携に強みがあった。
- システムの刷新について
当初は、大きく変えて行こうかという話もありましたが、変えることによって、操作が難しくなったり、覚えられなかったり等の危惧もあり、既存のシステムをベースにしました。
・旧システムの良さを踏襲
・使っている機能の棚卸しの実施(使っていない機能もあった)
・検索機能を充実
改善効果
- 1、管理工数の削減
伝票を1式印刷するのに90秒かかっていた。一度に出力する間、入力ができなかったが、印刷中も入力を行えるようになった。
日に修理伝票が50件程度あり、90秒/1式×50件=1時間15分/日が入力可能な時間になった。
- 2、修理受付~売上請求までの一連の処理がスムーズに
お客様との電話対応が迅速となることで、「お客様の満足向上」 と 「処理時間の短縮(3分/件×20件=1時間/日)によるコスト削減」 が実現した。
- 3、進捗の可視化
旧システムでは進捗がいくつかの参照画面に分かれていたが、進捗一覧としてひとつになり、より見やすく確認の精度も向上した。
スピードについても、問い合わせ対応が、ひとつの確認に5分程度かかっていたものが、1分程度でできるようになり、お客様対応のレスポンスが大幅に改善した。
1日に10件程度あり、(5分-1分)×10件=40分/日の削減につながった。
- 4、伝票作成が容易に
請求書を管理部門が書面にて印刷した後、社判を押す作業を経て、それをPDF化してお客様へメール送信していた。(郵送もあった)
新システムでは電子印の機能も付加されたため、出力が電子印のついたPDFとなり、発行後すぐにメールを送れるように改善され、1件10分かかっていたものが、2分で済むようになった。
(10分-2分)×38件/月=約5時間/月の削減になった。
- 5、SAPとの連携
売上処理が以前は日次バッチ処理で後続の業務処理が待たされることがあったが、SAPへの売上処理がリアルタイムで連携できるようになったことで、やりたい作業を制約なく行うことができるようになった。
- 6、外部の修理代行業者も利用
旧システムの利用期間が長かったため、年配の方は慣れるのにちょっと時間がかかっている人もいるが、おおむね大丈夫な様子。
- 7、データ一元化の実現
旧システムでは、「履歴データ」という別アプリがあった。入力ミスのない、完了してから過去3ヶ月を過ぎたデータは、履歴データに移され、過去のデータを参照したい場合は、この別アプリを開く必要があった。
新システムでは、別アプリに分けず、過去5年分のデータをシステム本体に移行し、運用を開始した。これにより、問い合わせの電話の際に、同じような修理をしたときの概算を、口頭で、過去の事例でこのくらいでしたというのをご案内でき、使い勝手がよくなった。

成功した要因
機能を棚卸しした(使っている機能、使わない機能)。
重複入力箇所を見直した。→ シンプルになり、全体が見やすくなった。
旧システムの良い点を踏襲し、ブラッシュアップした。